プレス金型の費用（料金）を出すには？内訳・見積の計算方法から説明 - 神奈川県小田原の精密プレス加工・金型製作有限会社川田製作所

プレス加工によって作られた製品は身近な日用品から最先端のロケットまで、さまざまな分野で活用されています。

プレス加工1回にかかる所要時間は2秒～3秒ほどなので「大量生産」の代名詞と言われるほど。

小さな部品であれば1分間に数百個の製品を作ることができます。今回は「プレス金型とは何か」と「プレス金型の費用」について紹介します。

プレス加工とプレス金型

プレス加工とは対となった工具の間に被加工材を挟んでプレスし材料を成形させる加工方法のことです。この対となった工具を「金型」と呼び、加圧する機械を「プレス機械」と呼び、プレス金型の多くは鋼や銅・アルミニウム・チタン等でつくられることが多いです。

プレス加工にはいくつかの種類があります。

製品となる被加工材（部品の元＝材料となる金属板）から、必要な大きさや形に切断する加工方法です。

素材は予めサイズが決まっているため、大きいまま加工するより切断してから加工する方が無駄を減らせてコスト削減に繋がります。

せん断加工の一つです。クッキーの型抜きと同じ原理で、被加工材から丸や四角など必要な形状を型取りします。複雑な製品の多くには抜き加工が必要です。

被加工材を目的の形に曲げる加工方法です。V字やL字など、加工機や金型により形状を製品に合わせて変えられます。

凸凹2つの金型を用いて継ぎ目のない空容器を作る加工方法です。絞り加工の代表的な製品には、台所のシンクや鍋などが挙げられます。

溶かした被加工材を金型に流し込んで固める加工方法です。コストはかかりますが、形状を変えやすい素材を使用できるため製品の形を自由に変えることができます。

初めて金型を製作する場合、具体的な予算はわかりにくいかもしれません。

予算を「200万～300万円くらい」とあいまいにしてしまうと予算の上限額で提案されたり、最終的な打ち合わせ時に意見のズレが生じたりと、コストダウンに繋がらない場合があります。

そのため予算を出す時には明確な金額を伝える事が重要になります。金型の価格相場は製品形状・サイズ・材質・個数・要求精度・納期が明確になって初めて算出できます。

サイズや精度が高くなれば当然費用も高くなります。個数が増えればその分費用がかかりますが、納期に余裕を持たせることで費用を抑えることができます。

プレス加工で部品を製造する場合は、必ず金型もセットで依頼する形なります。

この金型の見積もりは、作ろうとしているプレス製品が「どんな金型からできた？」ということを予測して金型をイメージし金額を積算します。

「精度の高い見積もり」は「金型がどんなものか？」が精度よく明確になった状態を前提に材料費や外注費・工賃などを合計した金額で積算します。

「迅速な見積もり」は、製品形状を示す図面だけなどの情報から出来上がる金型の状態を予測して出された金額になります。

最近では、結果的にかかった費用を後から請求する「後見積もり」よりも「事前見積もり」が主流になっているため、発注者とプレス加工メーカー間で費用にブレが出ないよう、予算だけではなく正確な見積りがだせるよう明確な図面やデータも伝えようにしましょう。

金型の見積もり方法は、以下で解説しています。

材料費や購入部品費・工賃などを合計する計算法です。より高い精度の見積りを希望する場合はCADを使用します。

レイアウトを作図し金型構造をレイアウトして積算します。簡単な見積もりの場合は、金型のポンチ図（簡単な略図）などを描くことで積算できます。

以前作成した金型の中から似たものを探して比較し、加算や減算することで補正する計算法です。類似比較方式は最も多く使われています。

製品から読み取った情報を変数として計算式を作る、統計手法を用いた方法です。最も素早い見積もり手法ですが、精度を高めるためには多くの金型サンプルが必要です。

川田製作所では、3,000種以上の加工経験を活かし、試作から量産まで幅広い対応を得意としたプレス加工メーカーです。

お客様が欲しい部品の形状・数量・ご予算・納期などをお聞かせいただき、お客様にとってよりよい加工方法を用いて製品をご提供できればと考えております。

小さなことでも、ぜひお気軽にご相談、お問い合わせください。お待ちしております。