プレス加工は主に家電や自動車などの部品製造に用いられることが多く身近な加工方法のことを指します。
プレス加工で部品や製品を製作したいとお考えの際に、プレス加工を採用するにあたってどのようなコストがかかるのかや見積りの計算方法についてお伝えします。
プレス加工に必要なコストは?
プレス加工とは加工したい素材に圧力などをかけることで素材を曲げて形成したり、穴をあけたりする加工技術のことです。
プレス加工では製品や部品の元となる「金型」を使用しますが、一度「金型」を作ってしまえば簡単に複数回、製品加工の追加発注ができ必要な時に都度繰り返し生産をすることが可能になります。
また大量生産に向いてるため生産すればするほど部品単価が安くなっていきコストも抑えられます。
見積の内訳は?
プレス加工費を計算するに際に考えなければいけないのは、ざっくりいうと「材料費」「加工費」そして「金型費用」です。
材料費
材料費ではどのような材質を使うのか、素材の大きさ・厚みなどにより値段が変わります。
使用する材質の希少性が低く(=よく使われる素材)、加工しやすい素材は、比較的コスト係数が下がりコストが抑えられます。
反対に希少性の高い材質や、耐久性・耐食性に優れている素材など加工に時間がかかる素材になればなるほどコスト係数は上がり見積りの単価が高くなる傾向にあります。
加工費
加工費は実際に加工する作業のほか、洗浄・検品・管理・梱包・それに伴う人件費を含むことがほとんどです。
手作業でプレス加工を行う場合、加工のしやすい材料か否かによって加工にかかる時間が変わるため、人件費に変動があり加工費にも関わってきます。
ほとんどの工程を機械で製造する場合、製品や素材の影響はそれほどありません。
ある程度、時間も予測できるためブレが少ない状態で加工費を計算することができます。
金型費用
前述の通り、過去に製作したことがあるプレス加工製品の追加発注を行う場合などは既存の金型が使用できるので、初期費用で大きな割合を占める金型を作る費用を削ることができます。
逆にまったくサラから新たにプレス加工による部品製作をお考えの場合は、その製品に合わせた金型が必要となるため必ず金型費用がかかると考えておく必要があります。
また以前に使用した金型を少しだけ変形させる場合は、金型費用がかからない、もしくは減額されるケースもあります。
金型費用の見積り方法
新しく部品を作る場合プレス加工するための金型がない場合は、はじめに金型を作る必要があります。
ただ実際にはまったく新しく金型が必要な場合や、既存の金型を少し加工しすれば使えるケースなど、そのケースごと都度の依頼内容によって金型の見積り方法は大きく変わってきます。
金型見積りには大きく三つの方法があります。
①実際のプレス加工製品や設計図から金型を予想し製作する方法
実際にすでにあるプレス加工製品や、その設計図がある場合そこから読み取れる情報を元に計算式を組み立てます。
通常は金型の精密さを上げるために何度もサンプルを製作する必要があるのですが、この場合「この製品はこんな金型から作っているだろう」という予想が事前にできるため、試行錯誤や計算工数が少なく最も迅速に見積り計算ができる方法になります。
②金型の設計図を製作する方法
新規の金型製作をする際に多く用いられ「ポンチ図」といわれる簡単な金型の設計図から製作します。さらに正確度をあげる場合はCAD等を使って製図します。
しっかりとした設計図があり、正確な金型をはじめから製作できるため何度もサンプルを製作することがない反面、その前工程である製図等などに時間が必要となり見積もりに時間を要するケースも多い方法です。
③類似比較方法
過去に製作した金型から似たものを探し、見積を算出する方法で実際に多く使用されている見積り方法です。
見積り時間も比較的短く、似たものがある場合には、ある程度の正確性も確保できるためサンプル製作の回数も少なくて済みます。
まとめ
このようにプレス加工の見積をする場合、材料費、加工費、金型をどう作るかなど専門的な知識と豊富な経験が必要となります。
ぜひ一度、お気軽に見積り依頼をしていただきプレス加工似たするメリットを実感していただければと思います。
ぜひお気軽にご相談、お問い合わせください
川田製作所では、3,000種以上の加工経験を活かし、試作から量産まで幅広い対応を得意としたプレス加工メーカーです。
お客様が欲しい部品の形状・数量・ご予算・納期などをお聞かせいただき、お客様にとってよりよい加工方法を用いて製品をご提供できればと考えております。
小さなことでも、ぜひお気軽にご相談、お問い合わせください。お待ちしております。