プレス金型の費用相場は?プレス加工にかかる費用と見積もり依頼のコツを解説

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さまざまな分野で活用され、日常生活に欠かせないプレス加工品。

自動車部品や家電製品、電子機器など、身近なものにも多くのプレス加工品があります。そんなプレス加工にかかる費用は、そのベースとなる「プレス金型」により大きく変わります。

そこで今回は「そもそもプレス金型とは?」や「プレス金型で製品を作る費用はどれぐらい?」をテーマに記事を書かせていただきました。

さらに「納得のいく見積もりを出してもらうためのコツ」も書いてみています。プレス加工のご発注時にぜひお役立てください。

プレス金型とは

プレス加工とは被加工材(加工される側:製品の元になる金属板などの材料のこと)を、専用の加工機でプレスし製品として成形する加工方法のことです。

プレス加工をするには専用の加工機の他にプレス金型も必要になってきます。「プレス金型」とは、被加工材の変形や流動性(つまり金属板に強い圧力をかけると折り曲がったままになる)などの性質を利用して成形するために必要な金属の型です。

プレス金型には以下のように複数の種類があります。

  • せん断加工→「抜き型」
  • 曲げ加工→「曲げ型」
  • 絞り加工→「絞り型」

上記の例それぞれに最適化された適切なプレス加工機と、それに合った金型を活用することで、さまざまなプレス加工品が作れるのです。

プレス金型の費用相場

プレス加工にかかる費用は、使用するプレス金型の材質や個数などにより大きく変わります。

費用相場は数十万円から数百万円となりますが、一般的には精度の高い製品を作りたい場合には、プレス金型の精度の高い金型が必要となってくるのでその分費用も高くなります。

プレス金型の費用相場を知るためには、まず製品形状、製品サイズ、製品材質、製品個数、精度、納期などの要素を明確にしなければなりません。

例えば納期についていえば、納期が長くなれば、その分費用を安く抑えられます。が逆に急ぎで依頼する場合は、特急料金という意味で当然費用は高くなる傾向があります。

また精度や材質にこだわれば精密な製品を作成可能です。その他要素として「加工品のサイズが大きい」「製造個数が多くなる」「特殊な材質にこだわる」と費用はどんどん高くなっていきます。

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このように、なるべく費用を安く抑えたい場合は、納期などに余裕をもって見積りや製造スケジュールを組むようにすると、逆に精度や材質にこだわれるようになるので、そういったメリハリをもった見積りや発注を行うことで、よりよい製品が見込めるようになります。

プレス加工の見積方法

依頼をするにあたり、まずは見積を出すところからスタートします。

一般的に、具体的な図面や材質を伝えることなく予算と個数だけを製造メーカーに伝えてしまうと、精度の高い見積りが出せないため予算ギリギリの見積を出さざるを得なく、顧客側にとって不必要な費用が発生してしまうケースもでてきます。

そういったケースを避けるためには、具体的な製品形状を示す図面と製品の材質、個数、精度などをなるべく明確にお伝えいただければと思います。

製品形状を示す図面とは、正面図・平面図・側面図という3角法の寸法が入っている図面のことを指します。

見積を依頼する場合は、予算だけではなく必ずセットで明確な製品の図面やデータを提供するようにしてみてください。

金型費用を回収するためには

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プレス金型は金属で作られており、耐久年数を過ぎると使用できなくなります。

金型は作ったけれど想定よりも生産数が下回った場合は、金型費用を回収できず赤字になる恐れがあります。

金型費用を回収するためには、金型を使用して作る製品から得られる利益を的確に判断することが大切です。また耐久年数を長くするために、保管場所に注意するなど適切な維持管理が求められます。

プレス加工費の計算方法

プレス加工費を計算するためには、金型費、加工費、管理費、機械・設備費、利益の5つの要素が必須です。金型費は前述の通り、依頼する業者や金型の精度により変わります。

加工費は材料の受け入れから加工、洗浄、検査、出荷までのプレス加工工程全体でかかるコストのことです。

管理費、機械・設備費、利益は、製品やそれぞれの企業により異なりますが多くの場合、全体の5~25%を占めるケースが多いと思います。

金型費、加工費、管理費、機械・設備費、利益をそれぞれ算出、それを合算することにより「プレス加工費」として算出がされます。

フリーソフト金型を活用しよう

話は少しずれますが、プレス加工に欠かせないプレス金型は以前、手作り感覚に近い形で作成されてきましたが、近年のインターネットの普及によりCADやCAMソフトの活用がほとんどになってきています。

CADやCAMソフトは部品図や工具経路をデータとして保存でき図面を簡単に共有できるので、図面の設計にかかる時間を大幅に短縮でき人件費の削減にもつながっています。

CADやCAMソフトには2Dと3Dの2種類があり、3DCADでは公差を考慮したモデリングや設計が簡単に行えるため現在では大抵3Dを使っています。

しかし稀に2Dしか対応していない場合もあるため、どちらにも対応しているソフトウェアを選ぶようにしてださい。またソフトにより搭載している機能が異なる場合もあるので必要な機能が備わったソフトウェアを選ぶことも大切です。

ぜひお気軽にご相談、お問い合わせください

川田製作所では、3,000種以上の加工経験を活かし、試作から量産まで幅広い対応を得意としたプレス加工メーカーです。

お客様が欲しい部品の形状・数量・ご予算・納期などをお聞かせいただき、お客様にとってよりよい加工方法を用いて製品をご提供できればと考えております。

小さなことでも、ぜひお気軽にご相談、お問い合わせください。お待ちしております。

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